イケメン物理学者カルロさんの【すごい物理学講義】を読んでループ量子重力理論を知ったつもりになる!

本や読書。

 物理の本というのは、なかなか読む機会もないし、読みたいと思う事は少ないかもしれませんが、
読んでみると意外に読みやすくて面白いです。学校の教科書とは全然違いますし、わからない部分はすっ飛ばして読んでもいいし、覚えなくてもいいんです。
 「へぇ~、そうなんだ~」といった軽い感じで物理の扉を開いてみませんか。

本との出会い

 ワタクシは、この本に限らず宇宙とか物理に関する本が好きですね~。ちゃんと理解できてるの~っと聞かれると…全然ダメで、難しい数式とか英語の羅列がでてきたら飛ばします。それでも現代でもまだよくわかっていない事、現在分かっている事、何故それがわかったのかというような話がとても面白く感じます。単純に物理といっても非常に話題はたくさんありますし、数学などの話題も非常に面白いものがあります。そういった本を1年に数冊ですが読んで少しずつ理解を深めています。
 この本も2021年の河出文庫グランドフェアのラインナップに入っていたので、読んでみました。毎回思うのですが、ワタクシのような素人にもわかりやすく面白く書くのって大変なんだろうな~ということです。

読んでみてどうだった?

 いや~、非常に面白かったですね~。まぁ、そもそも知らないことがいっぱいなので読めばそりゃぁ、色々と驚きの連続ですよね。この本は、ループ量子重力理論の研究者が自説と最新の研究成果を紹介してくれていますが、そもそもループ量子重力理論ってナニ~ってことですよね。
 そして…それなりに難しかった~。でも、いいんです。読んでるうちになんとなく分かってくるはずです!

ループ量子重力理論ってナニ~?

 皆さんも量子力学なんて言葉は聞いたことがありますよね。量子コンピューターなんて言葉もあるくらいで、我々の生活にも密接にかかわってきています。単純に言えば、量子とは我々を構成する分子とか原子よりも小さい世界のことです。
 また、皆さんはアインシュタインの一般相対性理論もなんとなく聞いたことがありますよね。この量子力学と一般相対性理論はどちらも整合性がないとダメんです。
 ところが、現在ではちょっとうまくいってないみたいなんですよね~。そこで、量子力学と一般相対性理論の整合性を取るための理論として最有力なのが、「超ひも理論」「ループ量子重力理論」だということです。日本では「超ひも理論」が有名で本もたくさん出版されています。
 ワタクシも「超ひも理論」という言葉だけは知っていたので、今回の「ループ量子重力理論」もあるんだという事に驚きましたが、どういう理論なのか…というは全然説明できません。

ループ量子重力理論を理解するために…  

 まぁ、そのループ量子重力理論を理解するために、この本があるわけですが…著者のカルロさんは、我々を紀元前のギリシャに連れて行ってくれて、そこから知と科学の変遷を教えてくれるのです。また、カルロさんの軽妙な語り口にグイグイ引き込まれてしまって、第4章のアインシュタインまでは一気に楽しく読むことができました。
 が…後半は難しかったですね~。カルロさんも言っているようにまだ確実にわかってない部分や研究途中の部分もあるということで、なかなか…イメージできませんでしたが、「空間はどこまで分割できるか」とか「時間は存在しない」とか衝撃の事実が盛りだくさんです。この一番重要なところが、第6章と第7章なんですが…一番難しいかもしれません…変な数式もでてくるし…もう、半べそかいてます。

時間は万人に共通に流れるわけじゃない。

 時間が存在しないという事は説明できませんが、時間の不思議なことのひとつに重力の影響を受けるということがあるそうです。双子がいて、一人は海のそばで暮らしている、一人は山のてっぺんでくらしている。久しぶりに再会すると、山で暮らしている方が年老いているそうです。これは、非常に正確な時計があれば数センチの高低差でも確認できることらしいです。ということはですよ…宇宙ステーションで暮らしている方が時間が早く流れるってことですよね~。いや~、不思議ですね~。イメージ的には宇宙にいる方が、時間がのんびりしてそうですけどね~。

漁師さん。

みんなに読んでほしい…

 この本は面白いと思うだけど難しい。なので、なかなか読もうという気にはならないのも確か。でも私たちが興味を持つことが、こういった研究をしている方々の励みになることは確かです。
 最近は、哲学が見直されてきていますが、少し前までは哲学は終わったと言われていたのを覚えています。哲学は役に立たないから科学を勉強しましょうという議論もありました。この本の著者であるカルロさんはアリストテレスの議論を持ち出して、哲学の有用性を説いたそうです。その本は別の著作なので、いつか紹介したいと思いますが、今回の本なかでも、たくさんの哲学者が出てきます。これほどまでに、科学と哲学が密接にかかわっているとは思いもよりませんでした。ですので、理系の方だけでなく文系の方にも是非読んでいただきたいなぁ~っと思っています。今回の本をもっと凝縮した感じの本もあるようなので、下記を参考にしてみてください~。

カルロさんの本

  1.  世の中ががらりと変わって見える物理の本 河出書房新社 1320円
  2.  時間は存在しない NHK出版 2200円 
  3.  世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論 NHK出版 2200円
  4.  この世には、規則より大切な場所がある 未翻訳

  この最後の『世界は「関係で」できている~』という本がエッセイらしく、この本のなかで哲学の有用性を説いているらしいのですが…日本語訳では売っていないそうです。さらに、2021年10月29日に発売の『世界は「関係」で~』もどういう内容なのかわかりませんが…ぜひ、読んでみたいです。
 

最後に…

 最後に…皆さん、物理学を研究しているイタリア人ってどんな風貌をしてると想像しますか?
 カルロさんはイタリア人なのですが…最新刊の紹介で写真がでていましたが…かっこいいイケメンのおじさまでした…。悔しいから買って読むしかないね…。

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