新潮文庫の100冊2022にラインナップされていた、サガンの「悲しみよ こんにちは」を読んでみました~。
今年はプレミアムカバーでして、黄緑色のかっこいいブックカバーでしたね~。
読んでみて…
まぁ、それなりに面白かったのですが、皆さんにぜひ!おススメしたい!というほどでもなかったですね~。フランスっぽいなぁ~という感じでしょうか。
文章もわかりやくすてサクサク読めましたし、登場人物も少なく話も難しくないので、コンパクトにまとまってて、いい小説だなぁ~っとは思います。
誰に感情移入するのか…
こういった小説を読んで、面白い!となるためには、登場人物の気持ちに寄り添えるとか、登場人物に入り込めるかという部分が大切かな~っと思います。その登場人物が悪役だったとしてもね…。
ところが、今回は…登場人物に入り込めなかったかもしれません。決して魅力ある登場人物がいなかったわけではないのですが…ちょっと、自分とかけ離れすぎている感じもしちゃって、気後れしたのかもしれませんね~。
初めて読んだサガンの小説!
サガンの小説は、今回、初めて読みました。サガンにとっては、この「悲しみよ こんにちは」はデビュー作だそうです。これには、驚きですね!
さらに、サガンはこの小説を18歳のころに完成させています。これまた驚きですね!主人公のセシルが17歳ですので、ほぼ同年代という感じですね…。
そういった意味で読み返してみると…洗練された文章で大人びている感じがします。実際にモデルとなるような出来事があったわけではなく、想像で書いたということですから、そのためか…若者特有の荒々しさとか、瑞々しさといった部分が感じられないんですよね~。綺麗にまとまってる感じがしちゃうんです。
まぁ、そりゃそうなんですよね~。そもそも若者が書いてるわけですから、若者っぽく書かなくてもいいわけです。見たまま、感じたままを書く。それこそ、読む人が読めば「若者っぽい文章だね」とわかるのでしょうが…ワタクシは読んでいて、そこまでは理解できませんでした~。
ワタクシは、若者の乱暴で投げやりな部分や苦悩する部分に物足りなさを感じてしまったのです。もっと、こう…劇的な感情の起伏が欲しかったのかもしれませんね~。
ですので、セシルとアンヌの会話も…実は、行間を読めば面白いのかもしれませんが…読み込めませんでしたね~。本を読むって難しいですよね~。
ちなみに、サガンってどんな人?
初めて読みますので、サガンを調べてみようと検索すると…「サガン鳥栖」がたくさん出てきました!そういえば、サッカーチームですよね。佐賀県だから…サガン?
なんか…佐賀県とサガン…いいですね~。なんか、記念館でもあるといいのに…と思ってしまいましたが、ちなみに、サガンという名前はペンネームだったんですね。
本名は、フランソワーズ・クワレーズ、1935年6月21日生まれです。2022年の現在も生きていれば87歳ということでしたが、2004年に69歳で亡くなっております。残念ですね。
フランスの裕福な家庭に生まれたクワレーズさんは、小さいころから本をよく読み、内気な女の子だったようです。サガンというペンネームは、プルーストの「失われた時を求めて」の登場人物からとったのだそうです。
プルーストの「失われた時を求めて」を読んだのですから…本好きなんですね。
ワタクシも読みたいと思っているのですが…なんか…フランス文学って気が進まないなぁ~。
クワレーズさんは、きっと素敵な女の子だったんでしょうね。でも、本が売れたことで莫大なお金が手に入ると、よからぬ輩が周りに現れて、騙されたりしてしまったようです。ゴシップクイーンなどと呼ばれるようになってしまって波乱万丈の私生活だったようです。
それでも、小説を書いていたので、作品もたくさんあります。「ブラームスはお好き」とか「厚化粧の女」あたりが有名でしょうか、聞いたことありますね~。
いちおう、あらすじも書いておきます。
もちろん、これから読むという方もいらっしゃると思いますので、裏表紙に書いてある程度のあらすじにとどめておきます。
~セシルはもうすぐ18歳。プレイボーイの父レイモン、その恋人のエルザと、南フランスの別荘で夏のヴァカンスを過ごすことになる。
そこで、セシルは、大学生のシリルとの恋も芽生えるが、父のもうひとりのガールフレンドであるアンヌが合流。父はアンヌとの再婚を考えていることをセシルに相談する。
セシルは葛藤の末に、ある計画を思い立つ~
というものです。若干、裏表紙に書いてあるあらすじとは違いますが、ほぼこんな感じです。
ちなみに、あらすじを読んで読もうと思うか?
ちなみに…このあらすじを読んで、読んでみたい!と思う方はいらっしゃるのでしょうか…。
ワタクシは残念ながら、読む気にはなれません…。そもそも、設定が…理解できない…。いや、これが貴志祐介さんの小説なら、面白いかも…と思いますが…。
恋人とガールフレンドの違いはなんだ…とか、なぜ、修羅場が想定できるような場所に来るんだとか、もう、ツッコミどころ満載じゃないですか…。
まぁ、今年の夏に、キュンタ君がおススメしてくれたので、まぁ、1回くらいは読んでおこう~。ということで、読んでみたというわけです。
ただ、まぁ、他の作品も読んでみたいなという感じはしますね…ちゃんと、あらすじを読んでから…。
また、映画もあったり、サガンは戯曲も書いているようですので…気になってはいるのですが…。
まとめ
というわけで、新潮文庫の夏の100冊のうちの1冊、フランソワーズ・サガンの「悲しみよ こんにちは」を読んで思ったことでした。
訳者である、河野万里子さんのあとがきと、小池真理子さんの解説を含めまして、全197ページ。
520円(税別)です。
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