2019年10月号 192ページ

特集は、「湊かなえの世界」ということで、インタビューと全作品リストもあって…充実しています。
連載小説 2025年4月25日更新!
①帝都争乱 サーベル警視庁2 今野敏
今更ですが…サーベル警視庁「2」なんですね~。ってことは、「1」もあるんだ…。前回の終わりってそんなだったっけ?という感じで、暴徒が押し寄せてきます!多勢に無勢…絶体絶命か…と思われた時…元新選組の方が登場~!かっこいい!
そういえば…戊辰戦争で幕府軍だった人たちは、明治政府から警察や軍隊などで雇用されたそうですね…。建前では、強かったから…という感じですが…まだまだ不穏な時代において、最前線でこき使おうという意識もあったからかもしれません…。西南戦争では、会津の生き残りが最前線で奮闘したらしいですけどね…。
②陽眠る 上田秀人
嵐を切り抜けて仙台港に到着した榎本たち…船の修理と補給を仙台藩に依頼する。一方で、奥羽越列藩同盟の盟主としての動きを決める軍議が開かれる。
この時、すでに相馬藩は降伏、白河の関も破られ会津藩も包囲されていた…。仙台藩は降伏を決断する。榎本たちは、仙台港を出港し蝦夷へと向かう…。
といった感じでして…ちょっと、面白いところですね~。土方歳三も登場してきます。
③えにし屋春秋 あさのあつこ
今回から新たな展開といういことで、若干の説明がありました~。助かります。前回に登場した主人公らしい「お初さん」は男性のようです。ただ、仕事によっては、女性にも変装するそうなので…髪の毛も長かったり、お化粧もするようで、美しい女性になることができるようです。そして、この「えにし屋」というのは、人の縁を…繋いだり切ったりする「縁(えにし)」を商売にするので…えにし屋というようです。なるほど…変わった商売があるんですね~。えにし屋があるのは、江戸の浅草のようですが…立秋を過ぎたころに…ひとりのお侍さんが川に落ちてなくなった…という事件がおこる。そのお侍さんは…半年前に「えにし屋」を訪れていた吉野作之進であった…。
④そこにいはいない男たちについて 井上荒野
先月号で、実日子さんが主人公だったと思ったのですが…今回の主人公は「まりさん」でした。なるほど…1話完結の短編集なんですな~っと思ったら、料理教室で実日子さんが登場しているので…ふむふむ…短編連作ってやつなんだと思います。
ただ…まりさんの物語も…これで解決なのかな…と思うとこの後…どうなるんでしょう?つぎは…瑞歩さんかな…?
⑤琉球警察 伊藤潤
さて、この物語は戦後にアメリカ軍に占領されていた沖縄で、瀬長亀次郎を中心とした解放運動の歴史とそれに翻弄される人々の物語なので、歴史的事実を確認しつつ読んでいけると面白いと思います。
物語のなかでも瀬長亀次郎が出獄しましたが…これから物語は加速していくのではないかと思います。
瀬長に憧れ沖縄人民党に出入りする令秀を、公安として上手に使いたい貞吉。令秀の気持ちを知った上でどこまで踏み込んでいくのか苦悩する。さらに、沖縄を統治するアメリカ軍と裏社会との関係など…読み応えがありますね〜。
⑥あんの青春 柴田よしき
知らなかったのですが…実は、先月号で第一部が終了していたそうです。なので…今月号からタイトルも変わって、第二部の連載1回目とのことです。とはいえ、安政の大地震の二月後から物語はスタートですので…ほぼ続きと言って間違いはありません!
ようやく落ち着きを取り戻した品川宿。おやすはひょんなことからおあつさんと知り合うことに…おあつさんの故郷は鹿児島のようですが…ふむふむ…幕末に近づいておりますからね〜。今号で、おやすの年齢が15歳ということがわかりました。戊辰戦争まであと13年というわけで…非常に続きが気になります!
⑦【新連載】炎上チューバ― 七尾与史
今月号から、七尾与史さんの「炎上チューバ―」が新連載です。これは、ユーチューバーを題材にした小説ということですかね~。
衝撃的なプロローグから物語は始まります…。須山民夫と森本蘭子は阿知良サトシの仕業によりバイト先をクビになってしまう。怒りを露に彼のマンションを訪ねると、阿知良は二人をネオチューバーを一緒にやらないかと誘うのだが…。
⑧食堂のおばちゃん7 山口恵以子
さて、万里さんの美味しい料理と…その周りの人々の日常を描く、ほっこりとした物語。こういった話は…世の中の話題を物語に取り込んで、考え方や反対意見などを上手に使っていくと面白いなぁ〜っと思ったりしますが…今回の話題は高齢者の免許返納についてでした…。ん?っと思って検索してみると…池袋であった事故が2019年4月でしたね…。つい先日も、あれから5年ということで、遺族のコメントがニュースになっていたかと思います。難しい問題ですが、こうやって小説を読むことで思い出したり考えたりすることはいいことだと思います。ただ、ツライ記憶が甦ってしまう方もいるはず…小説はそんな方々にも寄り添うことを考えてほしいし、その時々の感情に左右されない冷静な議論の礎になってほしいと思いますね〜。
⑨龍馬奔る 山本一力
ワタクシは、あまり龍馬の事を知らないのですが…中岡慎太郎とはまだ出会ってないようです。たしか…脱藩するんだったかと思いますが…となると、まだまだこれからが面白いところというわけですね。連載は第94回ですから…どこまで続くのやら~。
コメント