さて、今年もやってまいりました、夏のブックフェア。各出版社が選りすぐりの文庫を集めて、一気に展開するという…まさに包囲陣を敷かれるかのごとく…そもそも逃げ場なんてありゃしないのです。
ひたすら読み続け…中央突破作戦を実施するしかないわけですが…重厚な布陣は、次から次へと面白そうな文庫を散開させ、夏が終わるころには…積読の山となること必然ではありますが…逃げるわけにはいかないのです。さぁ、今年も本屋さんに行ってみましょう~。
というわけで、今回は、集英社文庫のナツイチ2022を、しっかり紹介いたしまーす。
ナツイチとは…?
ナツイチとは、「夏の一冊」の略でナツイチと呼んでいます。当然…一冊では終われないのですが…。集英社文庫が1994年頃から行っている夏のフェアで、2022年の今年は28回目ってことですね~。すごいですよね~。
ちなみに、集英社文庫といえば、「よまにゃ」が有名ですよね~。かわいい白ねこのよまにゃが、色々と紹介してくれるわけですが、この「よまにゃ」が登場したのは、2017年だそうです。
よまにゃを描いているのは、イラストレーターのNoritake(のりたけ)さんです。シンプルなイラストなのですが…目が離せない何かを感じますよね~。みなさんも、どこかで必ず目にしたことがあると思います。
Noritakeさんのホームーページはコチラ → https://noritake.org/
ナツイチ2022は…?
ナツイチの特徴としては、毎年「キャッチコピー」があるんですよね~。そのキャッチコピーがまた、いいんです。こう、ぐぐっとくるんですよ~。せっかくですので、よまにゃが登場した2017年からのキャッチコピーを紹介しましょう。
2017年は、「ひとりの時間を、ひとりじめ」
2018年は、「本を開けば、夏びらき」
2019年は、「あの一行が、鳴り止まない」
2020年は、「ぼくらを強くする、言葉たち」
2021年は、「きみとぼくを、つなぐ一冊」
そして、2022年の今年は、「夏の行き先は、本がきめる。」です。
んん~、いいですね~。もう、決めちゃってください~。
あっち行ったり、こっち行ったりしちゃって~いいです!
小冊子ももちゃおう。
集英社夏の文庫フェアでは、青い色の小冊子が配られています。集英社を攻略するためには、絶対に必要な小冊子ですので、ぜひ、本屋さんで手に入れてください。
今年の表紙は、よまにゃではなく…8月26日から公開される映画、池井戸潤さん原作の「アキラとあきら」のお二人ってことですね~、カッコイイですね~。
とはいえ…よまにゃのファンだっているんですから…やはりここは出しておかないと…表紙をめくるとこんな感じです。
よまにゃは、この夏は冒険したい気分なんですって…そりゃそうですよね~。新型コロナの影響でなかなかお出かけもできませんでしたから…さぁ、どこに行きましょうか?
ラインナップを紹介
さぁ、今年は、全78作品(上下巻は、あわせて1作品とカウント)もありまして、当然、全部を購入したり読むことはできないのですが…この中から、厳選して買わなければなりません。
この小冊子では、4つのジャンルに分けて紹介しているので、どんなジャンル分けなのか、それぞれのジャンルにはどんな作品がラインナップされているのか…ちょっとだけ紹介しましょう。
心ふるえる本よまにゃ
よまにゃが厳選した、心ふるえる本です。13冊がラインナップされています。
毎年ラインナップされている本もありますが…今年の押しなのは…。
桜のような僕の恋人 宇山佳佑 660円
生のみ生のままで(上下) 綿矢りさ 616円(上下巻共)
てのひらの未来 村山由佳 638円
といったところでしょうか…。
わくわくする本よまにゃ
よまにゃが厳選した、わくわくする本です。20冊がラインナップされています。
池井戸さんの陸王は、もうずーっと押しの一冊のような気がしますね~。まだ、読んでないのですが…。ナポレオンは全3巻中の第1巻のみラインナップということで、気になりますね~。
陸王 池井戸潤 1100円
ボーダーズ 堂場瞬一 990円
ナポレオン1 台頭編 佐藤賢一 1430円
ハラハラする本よまにゃ
よまにゃが厳選した、ハラハラする本です。20冊がラインナップされています。
このハラハラする本が、押しの本が多いような気がします。もう、どれを読んでも安心できるような作品ばかりですよね~。悩むなぁ~。
百舌落とし(上下) 逢坂剛 726円(上下巻共)
地面師たち 新庄耕 814円
マスカレード・ナイト 東野圭吾 979円
じっくり浸る本よまにゃ
よまにゃが厳選した、じっくり浸る本です。22冊がラインナップされています。
ワタクシは、このじっくり浸る本の中から選ぶことが多いのですが…夏目漱石とか宮沢賢治とかもこのジャンルに入っていますので、読んでおかなくちゃいけない作品も入ってるってことなんですよね~。
彼女たちの場合は(上下) 江國香織 704円(上下巻共)
アタラクシア 金原ひとみ 836円
東京ロンダリング 原田ひ香 594円
それ以外の選び方① Noritakeさんの限定カバー本!
もちろん、押しの一冊は絶対損しないラインナップではありますし、それ以外にも、面白そうな本がたくさんあるんですが…ナツイチといえば恒例の、Noritakeさんの限定カバー本を手に入れておくことも大切な事です!
Noritakeさんの限定カバー本はこちら。これだけで、決まってしまいますね…。
心ふるえる → 春、戻る 瀬尾まいこ 594円
結婚を控える主人公の前に突如あらわれた正体不明のおにいさん。
ちょっと怖い感じの設定ですが、ほのぼのしてるらしい。
ハラハラする → カモフラージュ 松井玲奈 660円
食べ物をめぐる奇想天外な物語を7編収録。デビュー作なんですね~。
じっくり浸る → 世界を、こんなふうに見てごらん 日高敏隆 605円
動物行動学者の日高さんのエッセイ。講演録も収録されています。
じっくり浸る → こころ 夏目漱石 440円
日本文学最高傑作のひとつ。詳しいことは国語便覧を読んでください。
それと、よまにゃのハッピーノートというのもあります。文庫本サイズのノートなんですが…。
何に使ったらいいのかわかりませんが…よまにゃが表紙なので…つい買っちゃうんですよね~。
よまにゃハッピーノート2022はこれだ!
今年のハッピーノートは黄色なんですね~。目立ってます!振り返ってるよまにゃがかわいいですよね~。
それ以外の選び方② 人気声優さんの朗読本!
ナツイチでは、なんと人気の声優さんが、朗読してくれるよまにゃチャンネルというのが開設されるんですよね~。今年も、「よまにゃチャンネル2022」ということで、7月1日から公開予定だそうです。動画だと思いますので楽しみですよね~。
特徴は、前半と後半に分かれていて、前半はナツイチの特設サイトから行くことができます。後半は、本の帯についた二次元バーコードから聴くことができるという仕様になっています。
よまにゃチャンネル2022はコチラ →https://bunko.shueisha.co.jp/natsuichi/yomanyachannel/
今年の声優さんと読んでいただける本を紹介しましょう~。
内田雄馬 → 金の角持つ子どもたち 藤岡陽子 660円(心ふるえるよまにゃ)
東京藝大 仏さま研究室 樹原アンミツ 748円(ワクワクするよまにゃ)
江口拓也 → 捜し物屋まやま 木原音瀬 726円(ワクワクするよまにゃ)
岡本信彦 → 不審者 伊岡瞬 836円(ハラハラするよまにゃ)
鉄道員(ぽっぽや) 浅田次郎 726円(心ふるえるよまにゃ)
駒田航 → 白ゆき姫殺人事件 湊かなえ 726円(ハラハラするよまにゃ)
ソウルメイト 馳星周 748円(心ふるえるよまにゃ)
斉藤壮馬 → 光媒の花 道尾秀介 726円(心ふるえるよまにゃ)
残念ながら、じっくり浸る本には、朗読作品はないようですが…どれも、読んでみたい、そして聞いてみたい作品ですよね~。迷ってしまいますね~。
購入者プレゼント!
さて、この「ナツイチ2022」のラインナップ本を1冊購入すると、今年は、「よまにゃブックバンド」がもらえます。全4種類です。
これは、ナツイチ2020の時のブックバンドの柄違いだと思われます。
今年は、柄も違いますが、色も違いますね。青、黄緑、ピンク、オレンジの4種類ですので、ぜひ、ゲットしたいところです。このブックバンドは、本屋さんで購入するともらえるものです。無くなり次第終了ということですが、例年ですと7月中には人気の色がなくなってしまうこともあります。ぜひ、お早めにゲットすることをお勧めします~。
よまにゃブックバンド2022はこれだ!
4種類並べると綺麗ですね~。青は定番ですが、黄緑、オレンジ、ピンクと明るい色が多くてとても良いですね~。
売り場情報~。2022年7月6日現在!
6月17日からフェアは開催されています。大きめの本屋さんであれば、たいていやっていると思います。
ジュンク堂池袋本店 → 3階文庫売り場にてフェア棚あります。小冊子もありました!
三省堂池袋本店 → 地下文庫売り場にてフェア棚あります。小冊子もありました!
八重洲ブックセンター →5階文庫売り場にてフェア棚あります。小冊子いただいてきました。
丸善丸の内本店 → 3階の売り場にてフェア棚あります。小冊子もありました!
また、色々なところのTUTAYAさんでも開催中です。
気になったのは、小冊子がなかなか手に入らなかったことです。八重洲ブックセンターや、TUTAYAでは大量においてありましたが、置いてない本屋さんもありましたので、注意が必要かもしれません。今年の表紙がカッコいいので、あっという間になくなっちゃうのかもしれませんね~。
そして、気になるフェアはいつまでなのかというと…例年ですと、8月31日までです。
夏休みが終わると、売り場もすっかりなくなってしまうので、注意が必要です。
まとめ
さて、「ナツイチ2022」のまとめです。
①大きめの本屋さん、もしくはもよりのTUTAYAに行く。
②竹内さんと流星さんの小冊子をもらう。
③Noritakeさんのカバーや朗読本を聞いて、ナツイチというかナツヨンを決める。
④本屋さんで本を購入し、ブックバンドをもらう。
⑤とりあえず、本は積んどいて、次の出版社の文庫を吟味する。
⑥7月中には本を購入しておき、8月はひたすら読む。
⑦8月の下旬ころ、本が少なくなったナツイチ売り場へ行き、「今年の夏も終わったぜぃ」と感傷にひたる。
裏技! ぢつは…ナツイチには、隠された楽しみがあった!
じつは、ナツイチにはその他に隠された楽しみがあるのですが、皆さんはご存知でしょうか…。
それは、これなのです。
そうなんです。このしおりなんです。ナツイチと大きく書いてある上には、その年のキャッチコピーが書かれているので、このしおりが何年のナツイチのしおりなのかがわかります。
そして、なんといっても、ナツイチのしたにも何か書いてありますね…。この短い文章が…いいんですよね~。いくつか紹介しますと…。
伝えたかった言葉、みつけた。
本の中の言葉は、占いより当たるきがする。
ゴクゴク読もう。
こころの夏バテには、言葉が効く。
こんな感じで、たまに、ドキッとしちゃうことがありますね~。こんな風に、色々なしおりを探してみるのも冒険のひとつですよね~。
2022はこんな感じ!
今年は、こんな感じで、いつもとちょっと雰囲気が違いますね~。裏表になっています。一番下が…ウラ? なのかな…。全部で何種類あるのかが気になるところですが…。
こんなグッズもあるなんて…
よまにゃには、関連グッズもあるんですよね~。もう、大々的に売り出し中なわけですが、小冊子にも掲載されていましたが、実物をみたのは初めてです。
ほ、欲しい…。
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