ドラえもんの秘密道具か? CO2からお肉を作る水素菌の技術とは…。

ことがら。

 みなさんは、ドラえもんの秘密道具に「無料ハンバーガー製造機」という道具があることを
ご存知でしょうか…。
 なんと、それと似たような技術があるということで、調べてみました。

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ドラえもんの秘密道具は…どのようなもの?

 さて、まずはドラえもんの秘密道具をご紹介しましょう。その名も「無料ハンバーガー製造機」という道具です。
 ドラえもんの22巻に登場しますが、のび太くんが犬を拾ってしまいお母さんに隠れて飼い始めるのですが、エサをどうするかという問題を解決するためにドラえもんが未来から手に入れてきた機械で、水と空気でクロレラを培養して人口肉を作るというものです。機械の名前はハンバーガーなのですが…作られるのはハンバーグといった感じでしょうか。

 クロレラというのは、緑藻類(りょくそうるい)の一種で、池や湖の水を緑色に染めている感じのものですね。マリモも緑藻類の仲間のようです。
 クロレラといえば…植物の肥料になっていたり、サプリメントのような感じで食べたり飲んだりできる健康食品にもなっていますね。タンパク質やアミノ酸も豊富に含まれているのでお肉の代替品としてもあり得るのかもしれませんね。

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実際はどうやって作るの?

 さて、現在も色々な研究が進んでいるようですが、基本的には水素菌という菌を使って人工肉のたんぱく質を作るそうです。

水素菌って何?

 水素菌という菌は、土のなかや海などの自然環境中に存在する菌のようで、水素を発生させる菌など種類が色々あるそうなのです。
 その中のひとつに、大気中の二酸化炭素を食べて育つ菌を利用するのだとか…。ただ、水素菌の生育温度が52℃と高いために電気を使うようですが、回収できる二酸化炭素の分を考えるとおつりがくるようです。

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他にはどんな事ができるの?

 人口肉
 畜産に依存しないお肉ということで、環境に良いわけですよね。動物にも優しいです。また、この水素菌で作成したお肉には、植物酵素の「ルビスコ」が含まれているそうです。
 この「ルビスコ」というのは、健康にも良いそうなので人にも地球にも優しい夢のようなお肉ということになりますね…。ただ、お味のほうはどうなのか…食べてみたいとわかりませんよね~。

 水産養殖飼料原料
 海の汚染や乱獲などでお魚が減っています。これ以上減っていくと、絶滅してしまうお魚もでてくるかもしれません。ただ、お魚の需要も増えていることから、養殖の技術によって食べる分のお魚を増やすことが求められています。そこで、お魚の餌となる魚粉の代替品として、水素菌のつくるたんぱく質に期待が集まっています。
 2019年から、農林水産省が開発事業を行っているそうです。

 燃料
 バイオエタノールという言葉もよく聞きますね。植物からエタノールを作って、それを燃料として車や飛行機が飛びますが、このバイオ燃料にも水素菌が活躍することで、脱石油、脱植物という夢のような燃料が期待されています。
 そもそも、脱石油のために植物を…という話には、森林を伐採し、エタノール生産に必要なさとうきびやとうもろこしといった植物を栽培を促進させる要因にもなり、森林破壊を加速させるのでは…という危険性もあります。そのため、水素菌による燃料が開発されれば問題を一気に解決に導けるのかもしれません。

 プラスチック
 燃料が作れるなら…それらを原料にプラスチックも作れるだろうと思っていましたら、やはり、プラスチックの開発も進められているようです。
 現在は、脱プラスチックも課題になっておりますが、こちらも脱石油、脱植物という事になれば、プラスチックを使ってもいいという事になるかもしれません。

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ただ…疑問が…

 たしかに…夢のような技術ではありますが…この水素菌、CO2を食べて成長するということですが…そんなにCO2ってそこらじゅうにあるの…?

 いや…確かに、植物も光合成でCO2を使っているそうですが…大量の水素菌を工場で使うとなると、それこそ大量のCO2が必要になるのではないかと…それはどこから持ってくるのだろうか…。

大気中のCO2を直接回収する機械がある?

IHIは福島県で回収実験をしているようです

 海外では、すでに実用化にされているようで、年間4千トンを回収できるプラントがアイスランドで稼働中だとか、更に、2022年には年間100万トンを回収する施設をアメリカで建設するそうです。

 国内でも、IHIが1日3キロのCO2を回収し、植物工場に供給する実証実験を始めているほか、三菱重工業も2025年には、1日数トンを回収する実証実験を開始するそうです。

 ただ、まだ普及するためにはコストの削減が必須のようです。さらに、CO2が回収できるなら、CO2の排出を減らす必要ないのでは…という事になりかねないと研究の段階では、「悪魔の技術」と呼ばれていたそうです。

 とはいえ、炭素ゼロの期限が設定され、そうも言ってられなくなったため実効性の高い削減方法が必要になってきたということでしょう。

どうやって回収するんでしょうね~。

 空気中から、直接CO2を回収する技術は「DAC=ダイレクト・エアー・キャプチャー」というそうです。ファンで空気を取り込み、アミン溶液を噴霧したり、アミン入りのフィルターなどで集めるようです。
 詳しいことは…わかりません~。アミンってなんだ…。歌手なのか…。

 ちょっと、この辺のことは、後日調べてみたいと思っています。

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まとめ

 さて、水素菌という菌が、CO2を食べることでお肉やプラスチック、燃料まで作る事ができることがわかりました。
 さらに、CO2を空気中から直接回収する技術もあることがわかりました。

 ただ、CO2を回収しすぎると…植物の成長のためのCO2が足りなくなったら大変ですよね。
 でも、CO2を集めておけば、天気の良い日にCO2を散布したりする事もできるでしょうからね。

 これからは、カーボンコントロールの時代になったということですね。

参考URL

 株式会社CO2資源化研究所 → https://www.co2.co.jp/jp/top/

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