積読解放?【岩波文庫フェア2021】で購入した本を読んでみた~。

本や読書。

 というわけで、なんと…たまたま手にした本が、岩波文庫フェア2021で購入した本だったという話です。
 まぁ~、ワタクシの場合、家に職場に…積読タワーを多数建築中ですので、こういった事はめずらしくありません。

 というわけで、過去の記録を紐解いてみましょう~。

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岩波文庫フェア2021とは…

 岩波文庫フェアとは、「名著・名作再発見!小さな一冊を楽しもう」を合言葉に、6月くらいから開催されるフェアです。
 目玉はなんといっても、3冊購入し応募するとブックカバーが必ずもらえるというものです。

 記事を書いている2023年も開催していますので、ぜひ参加してみましょう~。

  岩波文庫フェア2023はコチラ → ワタクシの記事です。

  しゃらくせぃ~岩波文庫へという方はコチラ → 岩波文庫フェア2023

なんで今頃…?

 そうなんですよ。岩波文庫フェア2023が開催中の真っただ中に、2021年の話題もどうかとおもったのですが…。
 たまたま…読んだ本が2021年の岩波文庫フェアで買った本だったんですよね~。
 積読タワーから抜きっとったわけです。

 ワタクシが、このブログを始めたのが2022年でしたから、2021年のフェアには参加してブックカバーを手に入れていましたが、本の紹介とかしていないし、これも何かの縁ですなぁ~っと思い。本の紹介と感想でも書いておこうと思ったのでした。

 ですので、以下は本の紹介と感想です。ブックカバーについては、岩波文庫フェア2022の記事で紹介していますので、どんなブックカバーなのか気になる方はそちらを見ていただけると幸いです。

 岩波文庫フェア2022はコチラ → ワタクシの記事です。

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岩波文庫フェア2021に買った本はこれだ!

 3冊買ったはずですよね~。あと一冊は…なんだったかなぁ~。乞うご期待…?

白い病

 カレル・チャペックの白い病は、2021年に読んでいたようです。当時の、感想がありますので、そのまま掲載しちゃいましょう~。

 ①白い病 カレル・チャペック 

 『カレル・チャペックの白い病を読んでみました。表紙がちょっと怖いような…かわいい骸骨のような…なんとも言えない感じです。この絵は、初版本の絵ということですが、お兄さんの絵ではないようです。
 さて、自分は小説かな…と思って手に取ってみたのですが、戯曲でしたね。これは…サラサラ~っと読めちゃうなと思いましたので、3幕ものということなので、1日1幕を読もうという感じで読んでみました。白い病というタイトルから、現在のコロナにも関係するかも~なんて気もしますが、どんな病気なんでしょう。

 読んでみましたが…面白かったですね~。白い病というのは、伝染病でしたね。しかも、50歳以上の方が感染する病気で、若い人達には感染しないようです。さらに感染してしまうと…薬もワクチンもないので、必ず死んでしまうというわけです。まぁ、感染する人にとっては恐ろしくもありますが、若い人には関係ない病気…そして、特効薬を見つけたという町医者が現れて…治療と世界の平和との関係や若者と高年者の対立というか…微妙な関係が物語をつくっています。

ここから先は、ネタバレもありますので、これから読むぞ~という方は飛ばしちゃってくだささい。

 さて、読む人によっては、色々なところを面白く感じる部分があると思いますが、私は、そもそも読み間違ってしまいました。第3幕2場の最後で、元帥の「医者はどこだ?」で幕になり、第3幕3場で、幕があくとガレーン博士が元帥の元に行く途中で、若者に殺されてしまうという部分です…。
 私は、てっきり、元帥はガレーン博士の治療で治ったあとに、手のひらを返したように戦争を遂行しようとしていると読んでしまい、話と違うと憤ったガレーン博士が、元帥に会いに行く途中で熱狂した民衆に殺されてしまった…と読んでしまいました。2場の最後で幕が下りてからの時間経過があったのかな…と思ってしまったんですね。間違っていたことを解説を読んでわかりました。ということは…治療薬を持っている博士は亡くなり、改心した元帥も亡くなるので…残されたのは、しっかりした元帥の娘とくリュークの息子、そして、熱狂的な民衆だけ…この後、世界はどうなっていくのか…先が見えないまま終わってしまいました。

 自分は読み間違えてしまいましたが…あながち間違ってないのではないか…とも思ったりもしています。
 この疫病の治療が、ガレーン博士によって治癒した場合、元帥の身体には抗体ができて、病気にかからない身体になっていたとしたら、この元帥は絶対に掌を返すと思います。喉元過ぎればというやつで、こういった、元帥とか政治家というは、そういう人達という思いが自分にはあるので、読み間違っちゃったのかもしれませんが、元帥は病気には感染しない若者を熱狂させ、必ず戦争を遂行するでしょう。
 もし、ガレーン博士が元帥を治療しようと急いでいるとしたら…隣で「元帥万歳、戦争万歳」と叫んでる人々に対して、ガレーン博士は何かを言ったりするでしょうか…。この時点での元帥は改心しているのだし、治療して元帥が「戦争はやめた平和が一番」という事を言えば、民衆もおとなしくなるのだから、ガレーン博士がわざわざ言う必要はないはず。ということは、この時のガレーン博士は、裏切られたという思いと焦りと自分の迂闊さを後悔しながら、若者に対して、「戦争はダメだ」と言ったのではないでしょうか…。こうなっては、手遅れだ…と自分でも理解したのかもしれません…。そういう意味では、こちらも救いようのない世界になってしまいました…。ただ、ありえそうだという感じはしますね。

 ある一部の人には、「民衆の熱狂」というは気持ちの良いものかもしれませんが、ある人には恐怖にも思えるでしょう。最近も、アメリカ議会に熱狂した民衆が突撃しましたが、本当に恐ろしいですね…。ただ、どうしてそんなに熱狂するのだろう…そして、熱狂できるのだろう…とも思います。誰かの演説がうまいからでしょうか…。まぁ、日本の政治家で民衆を熱狂させられるような方はいませんね…でも、それはそれで、良いのかもしれません。首相官邸のぶら下がり取材で、しどろもどろになったり、1分くらいで会見を終わって、説明責任が…とか言われてるくらいがちょうどよいかもしれませんね。というか…このコロナになってから、政府のいう事を聞かなくなった人が多くなったような気がします。政府に反対したり、意見を言うのではなく、無視してしまう…。そういう人が増えているような気がします。無関心なのではなく、考えて無視してる…恐ろしいような…しょうがないような…この先どうなってしまうのでしょう…。ただ、日本から新しい政治のスタイルが生まれてくるような気がしています。この白い病の中にも話題として出てきますが、どの段階で世代交代をしていくべきなのか…色々と考えさせられますよね~。70代から50代への世代交代なのか…50代から30代への世代交代なのか…同じ20年でも意味するところはかなり違いますね。』

 おぉ~、なんか真面目に書いてる…。えらいぞ~、2021年のオレ!
 なんだか…小難しい感想ですが、まぁ、当時思ったことということで、いいと思います。

人はなんで生きるか

 こちらが今回読んだ本

残念ながら、しおりが入ってなかった~。

人はなんで生きるか他四篇 トルストイ民話集 トルストイ 580円(税別) 岩波文庫 189ページ

 トルストイといえば、「戦争と平和」が有名ですよね~。私も以前、5カ月くらいかけて岩波文庫の戦争と平和全6巻を読みました~。わりと面白かったんですが、何度も同じことを繰り返すトルストイに辟易した記憶があります。
 そんなわけで、今回もしつこく書かれているのかな~っと身構えて読みましたが、今回はすっきりと読む事ができました~。

 お話は、全部で5篇あります。どのお話を読んでも、自分を見つめなおすきっかけになる…道徳的なお話という感じです。
 ちょっとネタバレしちゃうかもしれません。

 1話目「人はなんで生きるか」
 最初は、かさじぞうかも…と思っちゃう感じでしたが、ミハイルの復活の物語として読んでしまうと…靴屋のおじさんは…利用されたという感じになってしまうのかな~。

 2話目「火を粗末にするとー消せなくなる」
 この話は、隣同士で暮らしている二家族の物語です。もともとは、非常に仲が良かったのですが、代替わりしたことで関係が悪くなってしまって手に負えなくなるというものです。
 とある事件をきっかけに、仲の良い隣同士にもどるのですが…。

 微妙かなと思うのが…自分が悪かったのは、そうなった要因を起こしたことではなく、火を消さなかったからという感じになってしまう可能性もあったことを考えると、救われたような…救われてないような…。ちょっと、微妙な感じになってしまっているような…。

 3話目「愛のあるところに神あり」
 とある靴屋のおじいさんの話です。女房にも子どもにも死なれてしまって、生きる希望を失った靴屋のおじいさん。とある巡礼の老人に諭されて聖書を読むことにしました。マグダラのマリアのくだりに感動して、もし自分のところに神様がきたら、この人と同じことをしたんじゃなかろうか…と考えているうちに眠ってしまいました…。
  
 この作品が一番好きですね~。やっぱりこうでなくっちゃいけませんね。

 4話目「ろうそく」
 貴族の農園を管理する…管理官のお話なんですかね~。あくどい管理官の話のようで…苦しんでる農民の話のようで…穏やかな農民の話のようで…解決してるようなしてないような…。
 どうしてそうなったのか、不思議ですね~。前にも、こういう話を読んだような気がしますが、とつぜん、そうなっちゃうんですよね~。

 5話目「二老人」
 こちらも、老人の友達同士が聖地巡礼に行く話です。途中で二人の老人は離れ離れになってしまうのですが、聖地巡礼というはどういうことなのかというのを考えさせるお話ですね~。

 という感じの5つのお話が収録されています。
 ロシアのお話ですから、非常に寒そうです。そういうイメージもあるし、実際寒いでしょうし、だからこそ、人々の温かさが感じやすくなっているのかもしれません。
 ウォーツカを飲んだり、スープを飲んだり、パンをかじったりする何気ない行動、当たり前の行動に幸せを感じる…。そんな当たりまえの行為に幸せを感じるということは、逆に不幸なことだとは思うけど、現代の私たちが忘れている大切な部分だと思えますね~。
 暖かい部屋や涼しい部屋で…コーヒーを飲みながら本を読めるような贅沢に感謝しなければなりませんね…。

 ゆえに、この平和を後世に残していくために、我々ができることをやらなければいけませんね~。

 平和についてワタクシの大好きな言葉です。本来は、もっと長いんですが…まぁ、要約するとこんな感じだろうと思います!もう…読んでるだけで涙がでちゃう…。

 「恒久平和なんて人類の歴史上なかった、だから私はそんなもの望みはしない。だが、何十年かの平和でゆたかな時代は存在できた。要するに私の希望は、たかだかこのさき何十年かの平和なんだ。だが、それでもその十分の一の期間の戦乱に勝ること幾万倍だと思う。」

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